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2010年3月1日月曜日

一葉の「たけくらべ」

一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)


最近は、ご親切な本があるのである。
樋口一葉。「樋口一葉の○○は面白いよね。」とさらりと言える自分になりたい。(←見栄っ張りである。)以前に一葉の作品を、読んだことがあるような気がするが、なぜか内容を全く覚えていない。

にごりえ・たけくらべ (岩波文庫)


岩波文庫の「にごりえ・たけくらべ」を手にして、ようやくその理由(ワケ)を思い出した。文語体なのである。ちんぷんかんぷんなのである。読みたいけれども、歯が立たない。でも、少し読んだ気がするのは何故なのだろう?美登利ちゃんの名前は知っているのだ。中学校の教科書にでも載っていたのだろうか。
これは無理だ。とあきらめていたが、この角川の本に出会ったのである。この本は、通釈文という説明を補足した訳文が、原文の前に倍ぐらいの分量で入れてくれていて、通釈文を読んで意味を理解した上で、一葉の原文を読む。ということが出来るのだ。ワンダフル。意味を理解した上で、一葉の原文の音の流れの素晴らしいこと。が体感できる。というとても素晴らしい仕組みなのだ。

この作品を理解するということに関して、少なからず通釈文を書いた方の思惑というもの(通釈文を書いた人の理解)というものに、自分の理解も偏ってしまうことは避けられないが、全く理解できないよりはマシなのだ。これを読んで思ったのは、文語体だからわからないということもあるけれど、当時の時代背景・生活習慣というものも理解しなければ、この作品の面白さというのは分からなかったんだなと。

たとえば、雪駄(せった)。草履のことだろうとは推察が付くが、この本では、挿絵付きで“草履の裏に牛皮を貼ったもので、裏鉄を打ち、歩くと音がする。”と書いてある。手元の辞書には‘音がする’ということは書いてない。本文中で、雪駄を鳴らしながら歩く姿が描かれているために、このような補足をしてくれているのである。非常にありがたい本である。

しかし、読み薦めて行くうちに、ついストーリーを追うことに一生懸命となり、通釈文だけを読み、原文を読み飛ばすようになってしまった。。。非常に楽しく読み終わった。何時の日か原文だけでも意味が理解できるようになりたい。そして一葉の書いた流れるような言葉を味わえるようになりたい。

ちなみに、吉原の町並みの地図が同書には掲載されていない。大門と見返り柳はどんな配置なのだと気になったら、こんな本も最近は出ているらしい。今日行った書店には無かったが是非見てみたい一冊である。

名作旅訳文庫4 東京下町 『たけくらべ』樋口一葉


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