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2018年11月5日月曜日

ゼロからはじめるPID制御 - 良さげだけど早々日本語が変な所が沢山


ゼロからはじめるPID制御
熊谷 英樹
日刊工業新聞社 

読み始めた。

p8

後から見返して気付いたけれど、言葉のおかしいのはすでにここにも有った。「この湯温を快適に使えるようにする装置を考えると」とあるけれど、その前に書かれているのは湯温が快適に使えるようにはなっていない装置の例なので、最初の「この」を無くさないと文章のつながりとしておかしくなる。

p9

説明がおかしい。いきなり「注目点」から何を言っているのか分からない。PID制御とPIDコントローラを別のものとして扱ったり、実際値というここでしか使わないであろう表現をいきなり使用したり、目標値を「人が与える」と不要な限定を行ったりしているので、読者は混乱し直観的に伝わらないのだと思う。「PID制御は、制御対象の現在の状態と、目標の状態の2つを入力として、1つの制御量を出力し、これを用いて制御対象を制御する。」とかでどうだろうか?現在の状態・目標の状態が嫌なら現在の値・目標の値でもいいけれど、値に置き換えると実際の使われ方の一部だけを指すことになってしまうような気がする。

(ちなみに後ろのページまでパラパラめくったらずっと「実際値」が使われ続けることを知りゲンナリした。)

(1)の最初の文も間違っている。「PID制御は制御対象への出力が1点、制御対象から制御装置への入力が1点となっている制御対象に 制御装置で使います。」出力、入力の方向からそれが存在するのは制御装置側と言うことになる。制御対象に使うと書きたいのであれば「PID制御は制御対象への出力 からの入力が1点、制御対象から制御装置への入力 出力が1点となっている制御対象に使います。」

更に続く文章に使われる言葉も気になる。
元:目的は湯温ですから、シャワーの出口の温度を計る
 → 変更案:制御対象はシャワーの出口の湯温ですから、温度を計る
ポイント:目的は温度の調整です。

元:シャワーから出る温度は
 → 変更案:シャワーから出るお湯の温度の調整は

元:バルブの開閉の制御信号が
 → 変更案:バルブの開閉の制御量が

制御対象が'出力'と'出力を作り出す装置全体'の2種類になってしまうのだけれどどうした者か。

p11

困ったことにまた「注目点」が変だ。「PIDコントローラの制御出力によってコントロールしたい物理量を変化させる」と言った場合、「コントロールしたい物理量」はここに示される給水タンクの例でいえば水位のことを指すのではないか?ところが続く文章では出力を制御できるようにすることを意味する「水位制御であれば、給水量をPIDコントローラで電気制御できるバルブを付けておくようにします。」となってしまう。著者の日本語力に不安を感じ始めた。

誤:水位調整バルブ内臓の
正:水位調整バルブ内蔵の

p16

p11~p16の間にも多く気になる表現はあるけれど、このページで、電圧源をファンクションジェネレータって書いているのだけれど、ファンクションジェネレータって設定した周波数の信号を出す装置の総称じゃないのかな?ここで使いたいのは設定した電圧を出力してくれる電源だと思うのだけれど。さらにヒーターは電圧制御ということになっているのに、電圧で電流を調整してヒーターを制御しているような言い回しが続く。

p27

(3)積分制御の仕組み の説明の文章が無茶苦茶だ。I制御は偏差を積分して(足し込んで)行く操作なのに、2分後の積分値に先の制御量0.4Vを足し込んでいる。正しくは0.1Vなので、積分値は0.3Vとなり、P制御分の0.1Vと合わせて制御量は再び0.4Vとなる。雰囲気的には3分後には3.0Vになってしまいそうな勢いだ。
ちなみに積分制御のIはIntegrateではなくIntegralから来ているのだろう。


p30

微分制御のDはDerivativeから来ているのだろうけれど、それに当てるべき訳文は「導関数」ではなく「微分」だろう。

p31

最後の一文。このページでの説明は、微分制御は偏差の変化に対してそれを抑える働きをすることを説明していて、偏差が早く変化するか(とか、偏差の変化が大きいか)の説明は無いのだが、何を以て“偏差が速く変化する場合”と書いているのだろう?

p48

一次遅れ系の説明は無いのか。

p60 シミュレーションの応用

しばらく何を言っているのか分からなかったが、図4-4-2を細かく見てようやく意味が分かった。下図のようにステップ入力を単純にRCL回路に入れた場合の出力V(n011)とP制御の目標値として入れた場合の出力V(n001)を比較して表示した波形が図4-4-2の上のグラフで、下側の回路は下図を回路で構成したものだった。


けれど、はて?図4-4-2のグラフで損失が生じる要素がないのになぜP制御の出力が4V程度に収束するのか?








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