mathjax

2018年12月22日土曜日

論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 を読む。



パラグラフ・ライティングの本。内容的には良い本だと思う。「なるほどこういうことに気を付ければよいのか」と参考になる。ただ、著者がこの書き方に囚われた結果、説明が分かりにくくなっている部分もあるのではないかと思う。

ここ最近、会話は普通にできる人の書いたレポートが「大丈夫か?」と思うぐらいに酷い内容だったり、ダメだなと思うものだったりに多く遭遇した為、自分もレポートをしっかり書く書き方というものを知っておこうと考えてこの本を読むこととした。

本書は下記のような章立てとなっている。

第1部 なぜ伝わらない、どうすればいい
 1 伝わらない文章がいっぱい
 2 なぜパラグラフなのか
 3 分かりやすさの基礎
第2部 パラグラフで書く
 1 総論のパラグラフで始める
 2 1つのトピックだけを述べる
 3 要約文で始める
 4 補足情報で補強する
 5 パラグラフを接続する
 6 パラグラフを揃えて表現する
 7 既知から未知の流れでつなぐ
第3部 ビジネス実践例
 1 通知文
 2 技術レポート
 3 社外文書

第1部 3章 分かりやすさの基礎で著者は失敗をしている。この章が始まってすぐに「メンタルモデル」という言葉が登場する。そしてその意味を説明しないままに、3ページ半この言葉を使いながら説明が続く。伝わり易い文章の書き方を説明した本で、これは致命的なミスだろう。読者は「メンタルモデルって何だ?」とモヤモヤしながら説明を読む。これは3.1節の構成がおかしい。「メンタルモデル」という言葉で節を始めておきながら、最初は「短期メモリと長期メモリ」の説明をしている。それなら必要になるまで「メンタルモデル」という言葉は出さなければよい。また、加えてまずいことに、ようやく登場した「メンタルモデル」の説明が適切では無いために「メンタルモデル」が何なのか分からないので、結局この章は何を言いたいのかが全く理解できない。

ネットで「メンタルモデル」を検索して、著者のその他の説明と意味が通る概念がようやくイメージができた。「メンタルモデル」は恐らく、人間が様々な事象を理解する際に、頭の中に描く事象の相関関係のイメージのことを言っているのだと思われる。人は何かの説明を受けるときには、受け取った情報の関連性を頭の中で整理しながら理解してゆく。著者が3章で言いたかったことは、その相関関係のイメージを組み立てやすいように文章を構成すべきということと思われる。

一般には馴染みのない「メンタルモデル」という認知心理学の用語を、わざわざ使わなければ、理解しやすかったのではないかと思う。

まだ読んだのは第2部 2章ぐらいまで。

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